減価償却費の計算方法と耐用年数の意味は知っておこう!
こんにちは、税理士の山下久幸です(^o^)
今日は「減価償却費」を勉強しましょう!
僕は高校時代から簿記を習っているので、減価償却とは付き合いが長いです(笑)
しかし、一般の人は普通の会話で減価償却って言葉登場しないですよね?!
「お前の減価償却費いくらくらい?」などと(笑)
ただ、起業したり、会社をやっていると、大事な考えですので、しっかり学んで起きましょう!
減価償却費とは?
まずは国語の授業です。漢字を確認してみましょう(笑)
- 減価 ⇒ 価値が減る
- 償却費 ⇒ 経費になる
つまり減価償却とは、価値が減った分だけ経費になる、ということです(^o^)
減価償却費の計算
言葉だけでは理解しづらいですので、次は算数の授業に移りましょう(笑)
やはり数字で計算してみることが一番分かります。
車を300万円で購入
6年で減価償却する
こちらの減価償却費の計算は、300万÷6年=50万円となり、1年間で50万円が経費になるということです。
つまり、車を買った年に300万円の経費なるわけではありません。
減価償却の計算方法は大きく分けると、定額法・定率法の2つありますが、上記の計算は定額法です。
定率法まで詳しく知らなくても良いですが、定率法の方が早く減価償却できる!というくらい知っておいて下さい(^o^)
ちなみに、ほとんどの法人は定率法が基本ですよ。
お金と経費のズレ
ここで大事なのは、現金と経費の年のズレです。
<事例>
2021年 現金300万円で車を購入
現金▲300万円+減価償却費50万円=▲250万円
つまり、買った年にお金は全額出ますが、経費になるのは50万円しかなく、思った以上に利益が出ることになるのです!
このズレを一緒にする方法があります。
それは、借入金で購入する!ということです(^o^)
カーローンや事業資金を借入し、その返済期間を耐用年数と同じ(事例では6年)にすれば、「返済額=経費」とほぼ同じ金額になるので、お金と経費のズレを少なくすることができます。
ただし、ご承知の通り借入であれば利息が必要になるので、その分経費負担は増えますよ(^o^)
このあたりは、会社の決算の状況を見ながら、お金で買うのか?借り入れするのか?検討が必要ですね!
ここで言いたいのは、大きな物を買ってお金が出ても、すぐに経費にならないよ!ということです(^o^)
耐用年数とは?
減価償却費の計算で、もうひとつ大事な言葉あります。
それは耐用年数という言葉です。
意味は、「耐えれる、用いれる年数」というもので、会社で買ったものが何年使えるか?ということです。
これは法律で決まっています。
»»»耐用年数表
例えば、パソコンだと4年、普通車は6年などです。
表を見ると分かりますが、細かく決まっていますよねー(笑)
現金と経費のズレであったように、借入の返済期間を交渉するときは、この耐用年数以上になるようにしましょう。
そうしないと、利益は出ているが、お金はない・・・、という状況になりますので!
減価償却の対象となるもの
基本は10万円以上の物を買えば、減価償却として計算します。
しかし今の時代、iPhoneでも10万円超えますので、この10万円という基準は低すぎますよね・・・。
ココにも日本のデフレが残っています(笑)
ただ法律なので文句言っても仕方ありませせん。
ここでは詳しく書きませんが、「少額減価償却資産」として、1個30万円未満であれば、一括で経費にできる制度もあります。
ザックリ解説すると、以下のとおりです。
- 1個30万円未満
- 1年間の合計が300万円まで
の範囲内であれば、減価償却費を計算しなくても、一括で経費にすることができます(^o^)
この基準の30万円くらいがちょうど良いですよね。
管理するのも楽ですし!
減価償却で節税?
ここでよくある間違いをご紹介します(^o^)
コロナの支援金バブルで、通常営業以上に利益が出た飲食店の事例です(笑)
「あー!利益が出そうだから車でも買おう!」というバカちんがいまして、買ったは良いですが、減価償却することになります。
その場合の注意点です。
例えば、上記事例の300万円の車を買ったとしましょう。
個人事業の方が、12月末に慌てて買いました。
その場合の減価償却費の計算方法は以下になります。
- 300万÷6年×1ヶ月/12ヶ月=約4万円
えっ?!と思われた方も多いのではないでしょうか(^o^)
減価償却の計算は1年分の金額です。
そして、経費にできる金額は、その年に使った月数だけになります。
よって、個人事業の方が12月に車を買ったのであれば、12月の1ヶ月分のみしか減価償却費として経費にできないのです!!
しかし300万円のお金は出ていき、翌年の確定申告でも大きな税金を払うことになるでしょう(笑)
笑い事ではありませんが、この事例でなくても、営業マンが「年末に買えば節税になりますよ。」などと、怪しさ満点のトークを繰り広げますので、ご注意下さい!!
まとめ
- 減価償却費の計算は知っておく
- 現金と経費のズレに気をつける
- 変な節税の提案には乗らない!
動画・音声