会社と社長のお金を増やすブログ Written by 税理士 山下久幸

減価償却の基礎知識:経営者が知っておくべきこと

財務・決算書

減価償却とは?

漢字で確認

  • 減価:価値が減る
  • 償却:経費になる

つまり、価値が減った分だけ経費にすること

減価償却の対象

  • 不動産などの建物
  • 工場の機械設備
  • パソコンなどの備品
  • 高級車

基本、1個の金額が「10万円以上の物」は減価償却することになる

減価償却の計算

例:車を300万円で購入

  • 6年で減価償却
  • 300万 ÷ 6年 = 50万円 ⇒ 経費にできる

計算方法は定額法、定率法などがあるが、そこまで知らなくても良い

耐用年数とは?

耐用年数の意味

その物が「耐えれる、用いれる年数」。この使える年数で経費にするというのが減価償却

法律で決まっている年数

  • パソコン:4年
  • 車:6年

その他は覚えていない☺️

法律で決まっている理由

課税の公平性から。高級車を新車で買って3年目の車検で毎年買い替えるから、3年で計算するのはダメ(笑)

お金と経費のズレ

ここが一番大事

事例:2024年に現金300万円で車を購入

  • 現金:▲300万円
  • 減価償却:50万円
  • 差額:▲250万円

つまりお金は出ているが、経費になるのは数年かかるため、税金を先に払うこととなる

対応策

借入で購入し、返済期間と耐用年数を同じにする。車の耐用年数6年 = 借入れの返済期間6年

デメリットは金利がかかること。ちなみにリースはオススメしない。中古車を買うのも良い。理由は、耐用年数が短くなるから

減価償却で節税?

ここはだまされないように

事例:決算期末に利益が出そうだから車を買う

節税できるか?!⇒できない(笑)

減価償却の計算は1年分の金額。そのため、期末に買っても1ヶ月分しか経費にできない

減価償却の計算例

  • 300万 ÷ 6年 × 1ヶ月 / 12ヶ月 = 約4万円 ⇒ これしか経費とならない

しかし300万円のお金は出ていく。営業マンのトークにダマされないように☺️

まとめ

  • 減価償却費の計算は知っておく
  • 現金と経費のズレに気をつける
  • 変な節税の提案には乗らない

続きはこちらの動画で