節税の分岐点はいくらから?!
こんにちは。税理士の山下久幸です(^o^)
今回は、「節税の分岐点はいくら?!」を勉強しましょう!
節税する利益の分岐点
まず答えを言うと、会社と役員報酬の合計で2,000万円が分岐点です!
<内訳>
会社の利益 800万円
役員報酬 850万円
社会保険 120万円
合計 1,770万円 ⇒ 約2,000万円
会社の利益に、自分の給与をプラスする「個人事業の計算」のイメージが分かりやすいですかね。
理由
なぜ2,000万円なのか、それには3つの理由があります。
- 1.会社の税率が低い
- 2.給与所得控除の限度額
- 3.所得税率も低い
では、ひとつずつ解説していきますね(^o^)
1.会社の税率
利益が800万以下は、法人税率が低い。
法人の税金計算は、2段階の構造になっています。
- <法人税率>
- 800万以下 ⇒ 25%
- 800万円超 ⇒ 37%
このように、800万を境目に税率差が12%もあります!
そのため、800万円以上の利益が見込めそうであれば、積極的に節税をしましょう。
こちら、法人税の勉強のコンテンツです(^o^)
2.給与所得控除の限度額
給与所得控除とは、サラリーマンの必要経費と言われるものです。
- 給与収入(年収)ー給与所得控除=利益(所得)
給与から差引できる部分ですね。
給与が850万円を超えると、195万円で頭打ちになるため、これ以上給与をもらっても税金が高いだけです。
計算するとこうなります。
850万ー195万=655万円
給与所得控除については、こちらのコンテンツで学んでくださいね。
3.所得税率
年収850万だと、所得税率20%+住民税10%=合計30%程度で済みます。
利益800万以下の、法人税率25%とも近く、低いので、これくらいだったら目をつむりましょう(笑)
個人の税金計算方法は、以下のコンテンツで学べます。
山下の答えのおさらい
- 年収850万円(月に70万)
- 会社の利益800万円
これ以上会社で利益が出る場合は、積極的に節税をする!!
この考えで十分です。
そのため、ほとんどの会社は節税を意識する必要はなく、もっと事業に集中しましょう(^o^)
なぜ節税が必要ないのか?!
経営は、お金を残すのが先決だからです。
会社の目的は儲けて、継続的に発展していくことが必要です。
そのためにはお金が必要。
しかし、少し利益が出たからと言って、無理に節税すると、お金は残らず、逆に損する可能性の方が高くなります。
今一度考えてください。
あなたの会社の目的って節税することでしたっけ?!
節税が目的であれば簡単です。
それは、会社を赤字にすることです!
では、会社が赤字であればどうなりますか?!
赤字であればお金が無くなる
赤字であれば銀行もお金を貸してくれない
赤字であれば、投資するお金も無いため、事業が成長しない
赤字なので人も採用できない
で、最悪倒産です。
会社のそもそもの目的は、利益を出して、継続して事業を続けることです。
そのためには、税金払って、お金を残す必要があるのです!
まとめ
- 会社と役員報酬の合計は2,000万円が目標
- これ以上になって節税を考える
- 社長の役員報酬は850万!(笑)
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